脳神経内科

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ジストニアの治療

ジストニア専門の外科の先生が, ゾルピデムを好んで使っていたので調べてみました.Treatment of Dystonia: Medications, Neurotoxins, Neuromodulation, and Rehabilita...
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眼瞼/顔面痙攣 (診断と治療)

Treatment of Blepharospasm/Hemifacial Spasm. Curr Treat Options Neurol. 2017【片側顔面痙攣】女性に多く, 40~60歳代に発症のピーク通常, 下眼瞼から始まり, 続...
精神

レストレスレッグス症候群/周期性四肢運動障害 (プレガバリンも良い)

レストレスレッグス症候群 (RLS), レム睡眠行動障害 (RBD), 周期性四肢運動障害 (PLMD) の治療レビュー.プレガバリン (リリカ):プレガバリン 300 mg/日, プラミペキソール 0.25 mgおよび0.5 mg/日, プラセボと比較治療12週間でプレガバリンはプラセボよりも有効性が高く, プラミペキソールの両用量と同等52週間の追跡調査では, プラミペキソール 0.5 mgと比較して有意に低いaugmentationの副作用 (2.1% vs. 7.7%. p  = 0.001)睡眠の質の改善においても, プレガバリンはプラミペキソールよりも優れている副作用の総発生率はプラミペキソールと同程度同様の有効性と増強リスクの低さ, 最近の治療ガイドラインではガバペンチノイドを第一選択治療として推奨
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成人のオプソクローヌス・ミオクローヌス症候群

成人の眼瞼クローヌス・ミオクローヌス症候群 (OMS):眼瞼クローヌス, ミオクローヌス, 運動失調, 行動障害, 睡眠障害などの臨床的特徴を伴う「オプソクローヌス・ミオクローヌス症候群」という用語は運動失調, 脳症, ミオクローヌスを伴う持続的なオプソクローヌスを指すオプソクローヌスとミオクローヌスは最も特徴的な徴候だが, これらがみられない場合もある最近のfMRIおよびFDG-PET研究では, 小脳深部核(FNおよび扁桃)におけるグルコース代謝の増加が明らかになり, オプソクローヌスの小脳病態機序に関する仮説を裏付けている
てんかん

抗NMDAR脳炎 update 2019 (症候・髄液・脳波・MRI・予後)

最初の2年間で, 12%が再発する髄液:細胞増加 (95%), タンパク上昇 (91%), オリゴクローナルバンド (32%)脳波: diffuse slowing (91%), focal slowing (34%), GRDA (48%), electrographic seizure (61%), extreme delta brush (30%).96%に異常脳波を認めるが, 初回記録では71%で正常な後頭葉リズム脳波の感度は高い (96%) が, 正常な脳波では抗NMDAR脳炎を除外することはできない脳MRI:MRI異常 (55%)側頭葉 (22%), 大脳皮質 (17%), 小脳 (6%), 脳幹 (6%), 基底核 (5%), その他 (脳梁, 視床下部, 脳室周囲, 白質に8%)造影効果 (14%)第1選択療法の開始から4週間で改善が見られなかった221人 (47%) のうち, 第2選択療法を受けた125人 (57%) は, 受けなかった96人(43%)と比較して有意な改善あり抗NMDAR脳炎につながる精神症状 (SEARCH For NMDAR-A)
てんかん

抗NMDAR脳炎 (精神症状の特徴と悪性症候群)

発症時の精神症状は,幻視・幻聴 (n=26, 40%)うつ病 (n=15, 23%)躁病 (n=5, 8%), 急性統合失調感情エピソード (n=15, 23%)摂食障害または依存症 (n=4, 6%) などを認めることがある.悪性症候群の発症もめずらしくない.
てんかん

成人てんかん 投稿先メモ

てんかん特化型IFJournal補足6.6EpilepsiaILAE5.8Epilepsy CurrentsAES2.8Epilepsia OpenILAE2.7Seizure2.7Epilepsy and Behavior2.3Epile...
てんかん

ミオクローヌス (分類・電気生理・治療)

生理的ミオクローヌス睡眠時反射、断片的ミオクローヌス、驚愕反応本態性ミオクローヌスミオクローヌス・ジストニア症候群: 遺伝性であることが多く, 遺伝性または散発性の場合がある.イプシロンサルコグリカン遺伝子(SGCE)の変異が関与していることが多く, 常染色体優性遺伝てんかん性ミオクローヌス発作の唯一の症状として発生することもあれば, てんかん症候群内の複数の発作タイプの1つとして発生することもある症候性または二次性ミオクローヌス毒性, 代謝性, 感染性, 炎症性, 変性性, 構造的原因など
脳神経内科

Case report 投稿先メモ

投稿料が高すぎない, 批判的ではない査読であることを考慮すると1000-1200 word程度, Reference 20程度で作成しておき, 新興雑誌:Journal of General and Family MedicineCureusClinical Case ReportsCase Reports in Medicine古参雑誌:BMJ Case Reports (指定同意書必要)Oxford Medical Case ReportsAnnals of Internal Medicine: Clinical Cases新規性はあまりないが, 臨床的意義で推したいときは, 新興雑誌を狙うといったところでしょうか
脳神経内科

Clinical picture/image 投稿先メモ

Pubmed掲載, open access, 費用が高すぎない, IFが高すぎないことを考慮すると,まずは, 500 words, 参考文献3つ程度で作成し, BMJの同意書を取得しておき, Journal of General and Family Medicine (500 words)Clinical Case Reports (500 words)BMJ Case Reports (500 words)(指定の同意書)Oxford Medical Case Report (300 words)Annals of Internal Medicine: Clinical Cases (250 words)Internal Medicine (150 words)
てんかん

発達性/てんかん性脳症・進行性ミオクローヌスてんかん

PMEという症候群は, 背景となる不均質なグループの素因性病因に起因するまれな症候群である.(1)ミオクローヌス(2)進行性の運動障害と認知障害(3)感覚と小脳の徴候(4)背景脳波活動の異常な徐波化が(5)それまで発達や認知機能が正常であった個体に現れることで認識される.光過敏性はPMEの多くの病因に共通する特徴である.家族歴があることがあり,ほとんどの場合, 常染色体潜性だが, 弧発例もある.有病率は地域によって異なり,孤立した地域や血族結婚を好む文化圏で高い.したがって,患者の地理的および民族的背景は,背景にある遺伝的原因を診断する上で重要な情報となる.PME の大部分を占めるのは, ウンフェルリヒト・ルントボルク病 (Unverricht-Lundborg disease,ULD),Lafora (ラフォラ) 病神経セロイドリポフスチン症 (neuronal ceroidlipofuscinosis, NCL), ミコンドリア病 (MERRF, POLG関連疾患, MELAS), シアリドーシスである.
てんかん重積状態

ヘルペス脳炎 (髄液細胞数正常・非典型的なMRI所見)

髄液細胞数正常のヘルペス脳炎はめずらしくなさそうです非典型的なMRI所見例も存在します.すべての患者で異常な脳波所見あり.髄液細胞数正常例は22.2%.94.1%に脳MRI検査で異常を認めるが, 非典型例も存在する髄液所見にかかわらず脳炎を疑ったら, まずはアシクロビルは行うべきと考えます.
てんかん

バルプロ酸とカルニチン欠乏

重症心身障害や高齢者にバルプロ酸を使用している場合に, カルニチンのチェックを忘れてしまいがちなのでまとめました.他にも, 先天代謝異常症患者, 腹膜透析や血液透析, 経管栄養, ピボキシル基含有抗菌薬投与患者 (メイアクト, フロモックスなど), 抗がん剤, 肝硬変, 筋ジストロフィー, ALSなどでもリスクが増します.
脳神経内科

自己免疫介在性脳炎の抗体は年齢・性別で異なる

日本では脳炎パネル検査が行えないので, 抗体検査の種類をしぼる必要があります.若年: MOG, NMDAR, GAD65中高年: LGI1, GABAb, CASPR2, ANNA1, GAD65女性: NMDAR, GAD65という傾向を意識すると良いかもしれません.
精神

非精神科医のせん妄・BPSD

抑肝散でだめなときにどうしたら良いか, 精神科専門医に聞いてみました.糖尿病なければ, クエチアピン (セロクエル) 25 mg糖尿病があれば, リスペリドン (リスパダール) 0.5 mgブロナンセリン (ロナセンテープ) 20 mg: テープなので服薬拒否があっても大丈夫
脳神経内科

慢性めまい症 (PPPD) に抗うつ薬を使う

持続性知覚性姿勢誘発めまい (PPPD: persistent postural-perceptual dizziness)原因不明とされていためまい症の約70%SSRI, SNRIの治療反応率は65.0%うつ病の初期用量の4分の1から半分の量で開始.エスシタロプラム (レクサプロ) の場合, 初期用量 2.5~5 mg/day, 治療範囲 10~20 mg/dayを提案.
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片頭痛の問診と治療

私は下記の処方を好んでいます妊娠可能な女性: プロプラノロールそれ以外: ロメリジン→バルプロ酸, プロプラノロール→アミトリプチリン, トピラマート特にCa拮抗薬のロメリジンは, ほとんど副作用がなく, 著効することも多いので好んでいます (注: 妊婦には禁忌)緊張型頭痛も併存している場合は, アミトリプチリン少量も良いかもしれません.
精神

非精神科医の不眠症治療・授乳

パターン1 (非ベンゾジアゼピン系)強さ: マイスリー > アモバン > ルネスタ持続: ルネスタ > アモバン > マイスリーパターン2 (抗精神病薬)糖尿病がなければ, セロクエル 12.5 mg糖尿病があれば, リスパダール 0.5 mgパターン3 (抗うつ薬)リフレックス 7.5 mg
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緊張型頭痛には何を使う?

急性期治療でも生活に支障がある場合は, ミルタザピン (リフレックス) 3.725-7.5 mg/dayから試しています.導入した数は少ないですが, すべて上手く行っています.15 mg錠が一番小さく, 粉砕も可能です.眠気が出やすいので, 少ない量で開始するようにしています.そのため, 不眠も併存している場合には良い適応になります.ベンラファキシン (イフェクサー) も良いかもしれません.アミトリプチリンの方がエビデンスレベルは高いとなっていますが, やはり副作用を懸念してしまいます.
精神

メマンチンはアルツハイマー型認知症以外の精神症状にも有効か?

メマンチンは, 精神疾患において治療用途を持つ可能性がある.
てんかん

表面筋電図: てんかん性スパズム, ミオクロニー発作, 強直発作

EEG spikeから20-60 msの潜時差で発生するsEMGのspike様波形はmyoclonic seizureを疑う.てんかん性スパズムは1-3秒, 強直発作は3秒以上を目安にする.