精神

てんかん

アルコール依存症患者における局所性NCSE(SESA症候群)

SESA症候群は, 慢性アルコール依存症患者における局所性NCSEとされているが, 専門家委員会による検証や合意には至っていない反復する焦点性非けいれん性発作の存在と, ictal-interictal continuum (IIC) との, 動的な臨床と脳波異常の状態.慢性微小血管虚血性病変を伴う状態において, アルコール乱用が関与すると考えられているアルコール離脱症候群は振戦せん妄とは異なるため, SESA症候群という用語が誕生した.
てんかん

てんかんと睡眠

The Reciprocal Relationship between Sleep and Epilepsy. J Pers Med. 2024【睡眠構造】非急速眼球運動睡眠 (NREM) と急速眼球運動睡眠 (REM) に分けられるNRE...
精神

レストレスレッグス症候群/周期性四肢運動障害 (プレガバリンも良い)

レストレスレッグス症候群 (RLS), レム睡眠行動障害 (RBD), 周期性四肢運動障害 (PLMD) の治療レビュー.プレガバリン (リリカ):プレガバリン 300 mg/日, プラミペキソール 0.25 mgおよび0.5 mg/日, プラセボと比較治療12週間でプレガバリンはプラセボよりも有効性が高く, プラミペキソールの両用量と同等52週間の追跡調査では, プラミペキソール 0.5 mgと比較して有意に低いaugmentationの副作用 (2.1% vs. 7.7%. p  = 0.001)睡眠の質の改善においても, プレガバリンはプラミペキソールよりも優れている副作用の総発生率はプラミペキソールと同程度同様の有効性と増強リスクの低さ, 最近の治療ガイドラインではガバペンチノイドを第一選択治療として推奨
てんかん

抗NMDAR脳炎 update 2019 (症候・髄液・脳波・MRI・予後)

最初の2年間で, 12%が再発する髄液:細胞増加 (95%), タンパク上昇 (91%), オリゴクローナルバンド (32%)脳波: diffuse slowing (91%), focal slowing (34%), GRDA (48%), electrographic seizure (61%), extreme delta brush (30%).96%に異常脳波を認めるが, 初回記録では71%で正常な後頭葉リズム脳波の感度は高い (96%) が, 正常な脳波では抗NMDAR脳炎を除外することはできない脳MRI:MRI異常 (55%)側頭葉 (22%), 大脳皮質 (17%), 小脳 (6%), 脳幹 (6%), 基底核 (5%), その他 (脳梁, 視床下部, 脳室周囲, 白質に8%)造影効果 (14%)第1選択療法の開始から4週間で改善が見られなかった221人 (47%) のうち, 第2選択療法を受けた125人 (57%) は, 受けなかった96人(43%)と比較して有意な改善あり抗NMDAR脳炎につながる精神症状 (SEARCH For NMDAR-A)
てんかん

抗NMDAR脳炎 (精神症状の特徴と悪性症候群)

発症時の精神症状は,幻視・幻聴 (n=26, 40%)うつ病 (n=15, 23%)躁病 (n=5, 8%), 急性統合失調感情エピソード (n=15, 23%)摂食障害または依存症 (n=4, 6%) などを認めることがある.悪性症候群の発症もめずらしくない.
てんかん

抗発作薬の副作用 (精神)

時々, LEV・PER (攻撃性や易怒性), TPM・ZNS (言語障害や記憶障害) が悪さをしていることがあるので調べてみました.気分・精神症状good: VPA, rufinamide, LTG, cannabidiolbad: TPM, LEV, BRV, ZNS, PER, vigabatrine, bromide行動症状good: LTGbad: TPM, LEV, ZNS, PER, bromide, BRV, stiripentol認知障害good: cannabidiol, fenfluramine, LEV?, BRV?, LTG, vigabatrine, rufinamide, LCMbad: TPM, ZNS睡眠good: cannabidiol?, PER, pregabalin, CLBbad: LTG
精神

非精神科医のせん妄・BPSD

抑肝散でだめなときにどうしたら良いか, 精神科専門医に聞いてみました.糖尿病なければ, クエチアピン (セロクエル) 25 mg糖尿病があれば, リスペリドン (リスパダール) 0.5 mgブロナンセリン (ロナセンテープ) 20 mg: テープなので服薬拒否があっても大丈夫
精神

非精神科医の不眠症治療・授乳

パターン1 (非ベンゾジアゼピン系)強さ: マイスリー > アモバン > ルネスタ持続: ルネスタ > アモバン > マイスリーパターン2 (抗精神病薬)糖尿病がなければ, セロクエル 12.5 mg糖尿病があれば, リスパダール 0.5 mgパターン3 (抗うつ薬)リフレックス 7.5 mg
てんかん

脳波 (せん妄)

発作は7/50人 (14%) に発生右前頭葉発作 1人, NCSE 6人NCSE 6人のうち, 脳卒中 2人, 硬膜下血腫 1人, アルコール離脱症状 1人20人がASMで治療 (40%)6/20人はNCSEの臨床的疑いで, cEEGを受ける前に薬剤を投与. 3/6人はPD/NCSE/NCSzなし.14/20人はcEEGの開始後に投与. 7/14人でNCSE/NCSz, 4/14人でPDS, 2/14人でmulti focal, 1/14人でbilateral independent periodic discharges
てんかん

心因性非てんかん発作 (PNES)

PNESの発作徴候は様々ですが, 閉眼, 頭部を左右にふる, 四肢の動きが非同期, 後弓反張, ベッド上で回転する, 発作経過が変動的の場合は, PNESを想定する必要がありそうです.プロラクチン, CK値は有用ですが, 強直間代でないと正確性は低いかもしれません.前頭葉てんかんの過運動発作の場合は, PNESとの鑑別が困難であり, ビデオ脳波モニタリングが必要になります.てんかん焦点が前頭眼窩や内側だと発作時脳波でも所見が得られないこともあります.てんかん専門医でもPNESと誤診しているケースがあり, 詳細に情報を集めることが重要です.
てんかん症候

自己免疫性精神病

新規発症, 亜急性に進行する, カタトニア, ジスキネジア, 顕著な認知機能低下, 意識レベル低下, 新規けいれん発作, 血圧・体温・心拍変動といった自律神経症状は, 自己免疫介在性脳炎も考慮した方がよいかもしれない.カテゴリーB のうち, 少なくとも2つの症状および脳波異常があれば, 抗NMDAR抗体脳炎に注意.
精神

メマンチンはアルツハイマー型認知症以外の精神症状にも有効か?

メマンチンは, 精神疾患において治療用途を持つ可能性がある.
てんかん

てんかんと抗うつ薬

抑うつ症状がある場合は, 抗発作薬はラモトリギン, バルプロ酸, カルバマゼピンを視野に入れる.SSRI, SNRI, NaSSAといった一般的な抗うつ薬は比較的安全だろう. ボルチオキセチンのエビデンスはまだケースレポートレベルである.
てんかん

てんかんと抗精神病薬

ハロペリドール, オランザピン, クエチアピン, リスペリドン, アリピプラゾールによる発作リスクは低い
てんかん

薬疹発症例にラモトリギン再投与は安全か?

LTG開始から8週間以内の漸増スピードが, 薬疹発症に関与すると報告されている.LTGを再投与する場合には, 2.5 mgもしくは5 mgから再投与を開始し, 2週間毎に5 mgずつ漸増することを考慮しても良いかもしれない.LTG初回投与で粘膜疹を伴う薬疹だった場合や, 薬疹発症から4週間以内の再投与は控えた方が良いだろう.軽度薬疹だった場合は, 再投与の安全性は高そう.