妊娠・授乳

てんかん

妊婦, 授乳のてんかん管理 (BMJ, 2023)

重篤な先天奇形のリスクは, LEV, LTGで最もリスクが低く, 健康な対照群のリスクレベルに近い.VPA, TPMの曝露は, 自閉症スペクトラム障害などの発達障害のリスク増加と関連.妊娠中の血中濃度は, LTG, LEV, LCM, ZNSで大幅に低下することが知られているため, 血中濃度モニタリングはこれらに合理的かもしれない.フェノバルビタール, プリミドン, クロバザム, クロナゼパムを服用している場合の授乳は, 乳児を注意深く監視することが賢明である.
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妊娠中のてんかん重積状態

私はまだ妊婦のてんかん重積状態を経験したことはありませんが, 万が一遭遇したら, セルシン・ホリゾンなどのジアゼパムもしくはミダゾラムをIVしながら, レベチラセタムを準備.AIUEOTIPSの対応, MRI (MRV, SWI or T2*も含めて)での精査, 子癇を考慮してマグネシウム投与, 血圧が高ければ降圧, 最悪の事態では32週を超えていればterminationといったところでしょうか.
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ラコサミドは妊婦・胎児に安全か?

現時点では, 主要な先天奇形の頻度は低いようですがさらなるエビデンスの蓄積が必要です.多剤併用になるとリスクは若干上がるかもしれません. なるべく多剤併用にならないようにしたいですが, 難治性てんかんの場合はままならないこともあります.