てんかん

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てんかんの迷走神経刺激療法 (VNS)

VNSは, てんかん発作も抗うつ効果も50%の反応率といった印象です.難治性うつ病を併存している場合には, DBSよりもVNSの方が良さそうです.
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VNSとDBSどちらが良い?

発作頻度に関しては, 長期的にはDBSの方が良さそうな印象です.どのてんかんのタイプに, VNSとDBSどちらが良いかに関してはまだ不明です.
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てんかんのFDG-PET/MRI

側頭葉てんかんの成人および小児: 60-90%. 側頭葉外てんかん: 30-60%てんかん原性領域に限定した糖代謝低下は, 側頭葉てんかんの術後転帰良好と関連.側頭葉外てんかんでは, 強い有意な相関はないFDG-PETと, 発作時EEGの起始領域および発作症候の不一致は, より悪い転帰と関連代謝低下が限定されているほど, 転帰が良好である成人の発作間欠期FDG-PETは, FASの24時間後, FIAS/FBTCSの48時間後に実施する必要がある.
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MRI: てんかん精査プロトコール

3D-T1, 3D-FLAIR, 2D-T2は必須である.FLAIRで3 mmスライスの場合は, FCDを見落とすことがある.T2で海馬層構造の確認が必要である.
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MOGHE (オリゴデンドログリア過形成とてんかんを伴う皮質発達の軽度奇形)

SLC35A2遺伝子関連のMOGHE は, 薬剤耐性非病変性の焦点てんかんの病因となる可能性がある. 特に前頭葉が関与し, 思春期または若年成人期に発症することがある. MRI non-lesionの難治性前頭葉てんかん症例に出くわすことがありますが, MOGHEのようにMRIには映らない病変が潜んでいるかもしれない.
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NORSE/FIRESの診断・治療とアクテムラ

造影脳MRI検査は, 禁忌のないすべての患者に対して発症後48時間以内に実施悪性腫瘍スクリーニング (胸部, 骨盤部, 腹部CT) は, 原因不明のNORSE/FIRESの患者に対して実施陰性の場合は, 続いて精巣/卵巣の超音波検査最初の1, 2日間でてんかん重積状態の原因が不明の場合は,ステロイドパルス, IVIg, 血液浄化療法を併用を72時間以内に開始する必要がある.不十分なら7日以内にリツキシマブ, トシリズマブ (アクテムラ) が推奨今はエンドキサンよりもアクテムラの方が主流なのだろうか.確かにエンドキサンよりもアクテムラのほうが扱いやすいか.
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ラコサミドは妊婦・胎児に安全か?

現時点では, 主要な先天奇形の頻度は低いようですがさらなるエビデンスの蓄積が必要です.多剤併用になるとリスクは若干上がるかもしれません. なるべく多剤併用にならないようにしたいですが, 難治性てんかんの場合はままならないこともあります.
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てんかんと抗うつ薬

抑うつ症状がある場合は, 抗発作薬はラモトリギン, バルプロ酸, カルバマゼピンを視野に入れる.SSRI, SNRI, NaSSAといった一般的な抗うつ薬は比較的安全だろう. ボルチオキセチンのエビデンスはまだケースレポートレベルである.
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てんかんと抗精神病薬

ハロペリドール, オランザピン, クエチアピン, リスペリドン, アリピプラゾールによる発作リスクは低い
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Lennox-Gastaut症候群と成人例

成人に移行したLGSは基礎波が正常なこともある.小児期にLGSがあったかわからない症例では, slow spike and wave, fast rhythmを全般性に認める, 強直発作などを含むdrop attacks, 非定型欠神発作, ミオクロニー発作, 焦点発作, 強直間代発作などをもつ場合には, LGSに準じた治療 (VPA, CLB, LTG, TPMといったブロードスペクトラム) を行うことが良いかもしれない.
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乳児てんかん性スパズム症候群 (IESS) とWest症候群

乳児にてんかん性スパズムを疑う発作があったら, 迅速に検査をすすめ治療を開始することと, 構造的要因にも注意をはらうべしということでしょうか.
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表面筋電図: てんかん性スパズム, ミオクロニー発作, 強直発作

EEG spikeから20-60 msの潜時差で発生するsEMGのspike様波形はmyoclonic seizureを疑う.てんかん性スパズムは1-3秒, 強直発作は3秒以上を目安にする.
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扁桃体腫大の鑑別 (自己免疫介在性)

どのような扁桃体腫大で積極的に自己免疫機序を疑うべきかはまだ明らかではなく, 発作により二次性に腫大する場合や腫瘍を認めることもある.自己免疫介在性脳炎では, FDG-PETはむしろ低下する.扁桃体腫大を伴う側頭葉てんかんは, 精神症状の有無にかかわらず, オリゴクローナルバンド, IgG indexを含めた髄液検査は行った方が良いかもしれない.
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自己免疫介在性脳炎 (診断基準: Lancet 2016)/てんかん発作との鑑別に髄液検査は役立つか?

もともとてんかんと診断されていなく, けいれん発作群発や重積状態で搬送された患者の髄液細胞数が増加していた場合は, 脳炎なども鑑別する必要があるだろう.
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自己免疫性てんかん

てんかん発作発症とともに, 急性に悪化する精神症状を併存している場合には, 自己免疫性てんかんを想起する.髄液検査, 脳MRI検査を行いAPE2 scoreを参考にする.APE2 scoreが4点以上なら, 積極的な免疫治療も考慮する.
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Perioral myoclonia with absence (PMA) とは

EEGは全般てんかんで, 頻回に口だけにmyoclonic seizureを認めた症例がいたので調べてみました. 小児期発症の欠神発作, 口周囲のミオクロニー発作, 欠神発作重積をみたらPMAを想起する必要がありそうです.
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全般てんかんにブリバラセタムは有効か?

LEVで効果を認めなかった, もしくは忍容性が悪かったLEV nonresponder群に対しても, 66%の患者に50%以上の発作頻度減少の効果を認めた.LEVで効果を認めなかったGGEも, BRVを試しても良いかもしれない.ただ, BRVに切り替えて悪くなった例もあるので注意が必要です.
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薬疹発症例にラモトリギン再投与は安全か?

LTG開始から8週間以内の漸増スピードが, 薬疹発症に関与すると報告されている.LTGを再投与する場合には, 2.5 mgもしくは5 mgから再投与を開始し, 2週間毎に5 mgずつ漸増することを考慮しても良いかもしれない.LTG初回投与で粘膜疹を伴う薬疹だった場合や, 薬疹発症から4週間以内の再投与は控えた方が良いだろう.軽度薬疹だった場合は, 再投与の安全性は高そう.