Subacute encephalopathy with seizures in alcoholics (SESA) syndrome: Relevant questions. Epilepsy Behav. 2024
SESA症候群は, 慢性アルコール依存症患者における局所性NCSEとされているが, 専門家委員会による検証や合意には至っていない
反復する焦点性非けいれん性発作の存在と, ictal-interictal continuum (IIC) との, 動的な臨床と脳波異常の状態.
慢性微小血管虚血性病変を伴う状態において, アルコール乱用が関与すると考えられている
アルコール離脱症候群は振戦せん妄とは異なるため, SESA症候群という用語が誕生した.

SESA 症候群の診断基準

SESA症候群の34例の主な臨床所見, EEG所見, 神経画像所見
AMS: 精神状態の変化, ASM: 抗てんかん薬, AWS: アルコール離脱症候群, BTCS: 両側性強直間代発作, FIAS: 焦点性意識減損発作, FMS: 焦点性運動発作
【病態生理】
アルコールの乱用が続くと, GABA AのダウンレギュレーションとNMDA受容体のアップレギュレーションを伴う不適応な恒常性可塑性現象につながる
これらの恒常性変化と慢性の多巣性血管病変が, アルコール離脱, 代謝障害, 毒素などの組み合わせにより, 高いてんかん誘発性になり, IICと反復性焦点非けいれん性発作の発生するという仮説が立てられている
睡眠不足, コカイン, 大麻の乱用などでも確認されている

SESA 症候群の病態生理学
[Fernández-Torre JL, Kaplan PW, Hernández-Hernández MA. Subacute encephalopathy with seizures in alcoholics (SESA) syndrome: Relevant questions. Epilepsy Behav. 2024;159:109968. doi:10.1016/j.yebeh.2024.109968]
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