フェンフルラミン (フィンテプラ): Lennox-Gastaut症候群

フェンフルラミン (フィンテプラ) は, セロトニンやイオンチャネルなどに働き, 抑制と興奮のバランスを調整.

脱力発作に有用と報告されていますが, 全般性強直間代発作にも良さそうです.

使用経験のある複数の医師に聞いてみると, 全体的に感触は良さそうです.

まったく効果がない人もいるようです.

第一選択群のVPA, CLB, LTG, RFN, TPM, cannnabidiolでもいまいちなら, 試してみる余地はありそうです.

Lennox-Gastaut症候群と成人の記事はこちら

Efficacy and Safety of Fenfluramine for the Treatment of Seizures Associated With Lennox-Gastaut Syndrome: A Randomized Clinical Trial. JAMA Neurol. 2022

レノックス・ガストー症候群 (LGS) におけるフェンフルラミンの有効性と安全性を評価

試験期間は20週間

4週間のベースライン中に週2回以上の脱力発作を経験した2歳から35歳

主要有効性エンドポイントは, 脱力発作頻度のベースラインからの変化率

合計263人 (年齢中央値 13 [2-35] 歳) が,

フェンフルラミン0.7 mg/kg/日群 (n=87),

フェンフルラミン0.2 mg/kg/日群 (n=89),

プラセボ群 (n=87)

に無作為に割り付けられた

脱力発作の減少率中央値

フェンフルラミン0.7 mg/kg/日群で26.5%

フェンフルラミン0.2 mg/kg/日群で14.2%

プラセボ群で7.6%

0.7 mg/kg/日のフェンフルラミン群では, プラセボ群 (87人中9人 [10%]) と比較して, 50%以上の反応を達成した患者数が多い (87人中22人 [25%], P= .02)

フェンフルラミンに最も反応した発作サブタイプは, 全般性強直間代発作 (263例中120例 [46%])

プラセボ群の3.7%の増加と比較して,

フェンフルラミン0.7 mg/kg/日群では45.7%減少

フェンフルラミン0.2 mg/kg/日群では58.2%減少

治療中に最もよくみられた有害事象は, 食欲低下 (59例 [22%]), 傾眠 (33 例 [13%]), 疲労 (33 例 [13%])

弁膜症, 肺動脈性高血圧症なし

施設の介護者は, 0.7 mg/kg/日のフェンフルラミン群の患者に対して, プラセボ群の患者よりも,「大幅に改善」または「非常に大幅に改善」と評価 (21人 [26%] vs 5人 [6%], P= .001)

[Knupp KG, Scheffer IE, Ceulemans B, et al. Efficacy and Safety of Fenfluramine for the Treatment of Seizures Associated With Lennox-Gastaut Syndrome: A Randomized Clinical Trial. JAMA Neurol. 2022 Jun 1;79(6):554-564. doi: 10.1001/jamaneurol.2022.0829. PMID: 35499850; PMCID: PMC9062770.]

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