A web-based algorithm to rapidly classify seizures for the purpose of drug selection. Epilepsia. 2021
発作の種類を分類する実用的なアルゴリズムを開発
そのアプリケーション→https://epipick.org
修正デルファイ法を用いて, 非てんかん, 10歳以上で発作を発症した患者に適用できる, 7つの質問で構成
EMU精査との結果を比較.
アルゴリズムとEMUとの一致率は83.2% (95%信頼区間=78.6%-87.8%) , 一致係数 (AC1) 0.82 (95%信頼区間=0.77-0.87)
MRIは, 低所得国など一部の環境では利用できない可能性があり, MRI所見なしでのアルゴリズムのパフォーマンスを再分析.
一致率は74.4% (95% CI = 69.1–79.7), 一致係数は72% (95% CI = 67–78)

発作分類
上記の4種類に分類

アルゴリズムの質問
Red flags:
皮膚が突然青白くなる, 排尿または排便直後の意識消失, 10秒未満の失神, 発作が10分以上続き発作中は目を閉じている, 重度の発作前頭痛, 転倒エピソード (起立性, 咳嗽後, 疼痛後)
MRI:
灰白質病変があるか?
唇を鳴らしたり噛んだりする:
発作中に唇を鳴らしたり, 噛んだりする動作がありましたか?
夜間発作のみ:
患者は夜間のみに発作を起こしますか? (少なくとも2年間に5 回以上)
発症年齢21歳以上:
最初の発作は21歳以上で発生しましたか?
一点凝視20秒未満:
発作後の混乱を伴わずに, 意識障害を伴う凝視から構成されていましたか?
Jark:
突然の不規則なぴくつきが, 単独または短時間の連続でしたか?
ただし, 次のいずれかに該当する場合は除外 (ぴくつきが同じ手足に一貫して発生する, またはベッドで休んでいるとき/眠りに落ちるときにのみ発生する)
両側強直間代発作:
覚醒後1時間以内に両側強直間代発作を継続的に起こしましたか?
または, その直前に不規則なけいれんが起こりましたか?

アルゴリズム
Red flagsを一つでも当てはまれば非てんかんに分類

アルゴリズムとEMU精査との比較
セル内の数字は患者数
対角線は一致する患者数

てんかん患者28人の発作型を誤分類
非てんかん発作の患者16人をてんかんと誤診
7つの簡単な質問に基づいて, てんかん患者の87.2%で発作を正確に分類
追加の5つのred flagsの質問により, 非てんかん性発作のある患者のほぼ3分の2を特定
[Beniczky S, Asadi-Pooya AA, Perucca E, Rubboli G, Tartara E, Meritam Larsen P, Ebrahimi S, Farzinmehr S, Rampp S, Sperling MR. A web-based algorithm to rapidly classify seizures for the purpose of drug selection. Epilepsia. 2021 Oct;62(10):2474-2484. doi: 10.1111/epi.17039. Epub 2021 Aug 22. PMID: 34420206.]
【まとめ】
上記の簡単な質問のみで, 87.2%の患者で分類できるという結果でした.
個人的には, やはり目撃者からの情報が重要であると考えます.
【おまけ】
上記論文の著者らは, アルゴリズムに従って下記の処方を推奨しています.


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