非精神科医の不眠症治療・授乳

デエビゴ, ロゼレム, トラゾドン 100 mgでだめなときにどうしたら良いか, 複数の精神科専門医に聞いてみました.

ご参考までに,,,

非精神科医のせん妄・BPSDの記事はこちら

パターン1 (非ベンゾジアゼピン系)

強さ: ゾルピデム (マイスリー) > ゾピクロン (アモバン) > エスゾピクロン (ルネスタ)

持続: エスゾピクロン (ルネスタ) > ゾピクロン (アモバン) > ゾルピデム (マイスリー)

パターン2 (抗精神病薬)

糖尿病がなければ, クエチアピン (セロクエル) 12.5-25 mg

糖尿病があれば, ペロスピロン (ルーラン) 2-4 mg, リスペリドン (リスパダール) 0.25-0.5 mg

 セロトニン2A受容体をブロックし, 睡眠を深くする作用も期待できる.

パターン3 (抗うつ薬)

抑うつがあれば, ミルタザピン (リフレックス) 7.5 mg

 深い睡眠 (睡眠stage 3, 4) を増やす

 食欲を上げる作用もある.

 不眠を伴ううつ病に良い.

【授乳】

てんかんを併存する場合には, 睡眠不足は発作リスクが高まります.

どの睡眠薬が安全かLactMedで調べてみました.

ゾルピデム (マイスリー)
 母乳中のゾルピデムの濃度は低く, 母乳から急速に排出される.

 夜間に授乳しない場合や, 月齢の高い乳児には悪影響を及ぼさないと考えられる.

 乳児の鎮静, 哺乳不良, 体重増加不良に注意する必要がある.

エスゾピクロン (ルネスタ), ゾピクロン (アモバン)
 エスゾピクロンのデータはなし.

 ゾピクロンは, 授乳中に時々使用しても, 年長児の乳児にほとんどリスクはない.

 乳児の鎮静, 哺乳不良, 体重増加不良に注意する必要がある.

 新生児や早産児の授乳中は, 別の睡眠薬が良い.

ラメルテオン (ロゼレム)
 ラメルテオンと活性代謝物は, 母乳中に低濃度で存在する.

 新生児や早産児の授乳中, 乳児の眠気などを注意深く監視する必要がある.

 より多くのデータが得られるまで, 代替薬が望ましい場合がある.

【授乳のまとめ】
使用する場合は, ゾルピデム (マイスリー), ゾピクロン (アモバン) などの作用時間が短いものにする.

服用直前に授乳する.

服用後は授乳間隔をあける, もしくは人工乳にする

月齢の低い乳児は, 鎮静, 哺乳不良, 体重増加不良に注意する
服薬量をできる限り減らす

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