脳波 (midline theta rhythmとFmθ)

【midline theta rhythm (Ciganek rhythm)】

正常亜型

有病率1~35%. 成人および高齢者によく認める

正中線に位置し, 頭頂部 (Cz)で最も顕著

シータ帯域 (4~7 Hz),

持続的または増減するリズミカルで正弦波状の弓状波形

高齢者では, 不規則, 三角状の輪郭がはっきりする場合がある

持続時間は通常3秒以上, 50 μV以上

(A) 縦の双極誘導

(B) referential (AV)

正中線および傍矢状部で, evolutionを伴わない5~6 Hzの徐波

縦の双極誘導:

Czで位相反転するアーチ様の徐波を認めます.

referential montage:

Czで最大のnegativityを持ち, ややspikyです.

横の双極誘導:

縦の双極誘導と同様にCzで位相反転を認めます

おまけ

【Fmθ】
精神活動中に現れる前頭正中線のθリズム

心理課題などの注意集中時に誘発

注意集中状態の客観的評価に利用されることもある

縦の双極誘導:

両側前頭部優位にθ帯域の徐波を認めます.

referential montage:

上記と同様です

従来のreferential montage:

分布はよくわかりません

【まとめ】

てんかん性異常と誤診されているケースに時々出会います.

Electrographic seizureで徐波のみを認めることもありますが, 他の電極に伝播していくかに注意して判読しています.

モンタージュを切り替えて, 電気活動がどのように分布しているかを確認することが大事だと考えます.

正常亜型の徐波 (RMTD, SREDA)の記事はこちら

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