脳波 (若年欠神てんかんと過換気賦活)

通常3-4Hz (範囲 3-5.5Hz) の全般性棘徐波がみられ, 睡眠中に断片化することがある

断片化した全般性棘徐波は, 焦点性または多焦点性にみえることがあるが, 通常 1 つの部位に一貫してみられることはなく,形態も全般性棘徐波に相似している.

未治療の患者では, 過呼吸により約87%の症例で欠神発作が誘発される

過呼吸が3分間正しく施行されても全般性棘徐波がみられない場合, 欠神発作の可能性は低い.

若年欠神てんかんの記事はこちら

fragmentation例

縦の双極誘導:

F4で位相反転するspikeを認めます

referential montage:

F4で最大のnegativityを認めます

全般性spikeとややfragmentation

縦の双極誘導:

左のspike: 両側前頭部で位相反転あり. 全般性のIEDs.

右のspike: 両側前頭部で位相反転しているが, F3に先行するspikeあり. 全般性だが左優位.

referential montage:

左のspike: 前頭部優位で左右差なし. 全般性のIEDs.

右のspike: 前頭部優位でF3に先行するspikeあり. 左優位の全般性spike

過換気賦活中

縦の双極誘導:

背景活動の徐波化を認めます.

両側前頭部で位相反転するspikeと, それに続く徐波を認めます.

徐波の一部にはspike成分が混入しています.

referential montage:

上記と同様です. 両側前頭部優位に最大のnegativitiyをもつ全般性spikeを認めます.

おまけ

【まとめ】

全般てんかんの判読は, fragmentationか焦点性なのかの判断が必要です.

脳波記録全体での判読と病歴を確認することが重要です.

過換気賦活中に, spike成分の混入がないか, 欠神発作が誘発されて過換気のリズムが異なっていないか, 注意が必要です.

脳波 (全般性 vs 二次性同期化) の記事はこちら

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