てんかん性異常の局在はMRI病変と一致するか?
Congruence and discrepancy of interictal and ictal EEG with MRI lesions in focal epilepsies. Neurology. 2011

発作間欠期てんかん性異常 (IED) のMRI病変との一致率
側頭葉病変では, IEDの局在はほとんど一致.
前頭葉病変と側頭葉病変を比較すると, 前頭葉病変のIEDの一致率は有意に低く50%程度.
頭頂・後頭葉病変では, IEDなし, もしくはMRI病変とは異なる葉にIEDが存在するケースが50%以上.
中心病変では, IEDが全くみられないことが54.5%.

発作時脳波のMRI病変との一致率
側頭葉病変では, 50%以上の発作時脳波一致率がほとんど.
前頭葉病変, 頭頂後頭葉病変では, それぞれ37.7%, 30.3%と発作時脳波と病巣葉が異なった.
中心病変では, 病巣葉外のみ発作時脳波が認められることが63.6%と多かった
[Rémi J, Vollmar C, de Marinis A, Heinlin J, Peraud A, Noachtar S. Congruence and discrepancy of interictal and ictal EEG with MRI lesions in focal epilepsies. Neurology. 2011;77(14):1383-1390. doi:10.1212/WNL.0b013e31823152c3]
【まとめ】
IEDおよび発作時脳波の局在は, 脳領域で大きく異なる.
側頭葉病変以外では, MRI病変と脳波の局在が異なる可能性が高いことを念頭におく.
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